ラーメンを食べに行くと、メニューに必ずといっていいほど「ライス」の文字が並んでいますよね。ラーメンにご飯を合わせるなんて、炭水化物の組み合わせで少し意外に感じるかもしれません。でも実は、ラーメンとライスの組み合わせは、絶妙なバランスで新たな美味しさを生み出します。今回は、ラーメン屋さんでの「ラーメンライス」の魅力や正しい食べ方、アレンジ方法などを詳しくご紹介します。
1.ラーメンとライスの組み合わせで、新たな味わいが楽しめる
2.おかずスタイルか、雑炊風にアレンジするのが定番の食べ方
3.周りへの配慮と料理への感謝の気持ちを持つことが大切
4.炭水化物過多になりがちなので、栄養バランスに注意が必要
ラーメンにご飯を入れる魅力と理由
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ラーメン屋にほぼ必ずあるサイドメニュー「ライス」の魅力
ラーメン屋さんでは、ラーメンだけでなく、サイドメニューとして「ライス」が用意されていることがほとんどです。一見すると、ラーメンとご飯は炭水化物同士の組み合わせで合わないように思えるかもしれません。しかし、ラーメンとライスを一緒に食べることで、お腹が満たされるだけでなく、味わいも倍増するんです。濃厚なスープと麺の味わいに、ほっかほかのご飯が加わることで、絶妙なハーモニーが生まれます。
ラーメンのスープは、豚骨、鶏ガラ、野菜、魚介など、様々な素材からとられたエキスがベース。そこに醤油、味噌、塩などの調味料が加えられ、独特の風味を生み出します。一方、ご飯は炊きたてのふっくらとした食感と、ほのかな甘みが特徴です。この両者が口の中で出会うことで、スープの旨味がご飯に吸収され、より深みのある味わいが生まれるのです。
麺を食べ進めるうちに、徐々にスープが余ってきたり、味に飽きてきたりすることもありますよね。そんな時に、ご飯を加えることで、また新たな美味しさを発見できるんです。ラーメンライスは、ラーメン好きの間で根強い人気があるのも納得ですね。
海外ではあまり見られない「ラーメンライス」の組み合わせ
ラーメンの本場である中国では、麺類とご飯を一緒に食べる習慣はあまりないようです。餃子なども主食として扱われることがあるほどで、ご飯と一緒に食べないこともあるとか。ラーメンライスは日本発祥の食べ方という説もあり、海外の人から見ると珍しい組み合わせと感じられるようです。
海外で日本のラーメン店に入ったお客さんが、ライスを見て驚いたというエピソードも聞きます。「スープだけで飲むのが常識だと思っていたのに、ご飯を入れるなんて!」と言われたこともあるそう。確かに、麺とスープを残さず平らげるのが美味しい食べ方だと考える文化もあります。でも、日本人の中にはラーメンを飲み干すのは苦手という人も多いですよね。そんな時に、ご飯を加えてスープを吸わせれば、罪悪感なく完食できるというわけです。
ラーメンにライスを添えるのはなぜ?その理由を探る
そもそも、なぜラーメン屋さんではライスを提供するようになったのでしょうか。その理由として、ラーメンだけでは量が物足りないお客さんのために用意されたと考えられています。確かに、麺の量を増やして大盛りにすれば食べ応えは出ますが、麺とスープのバランスが崩れてしまいがち。麺が伸びてしまうこともありますよね。そこで、麺の代わりにご飯を添えることで、物足りなさを解消しつつ、味のバランスも保つことができるというわけです。
また、ライスを提供することで、ラーメンの味わいをより長く楽しめるというメリットもあります。最初はラーメン単体で味わい、途中からライスを加えることで、また違った美味しさが感じられます。食べ進めるごとに変化する味の移ろいを楽しめるのも、ラーメンライスの魅力だと言えるでしょう。
ラーメンにご飯を入れる際の食べ方とマナー
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ラーメンをおかずにライスを食べる王道スタイル
ラーメンライスの定番の食べ方は、ラーメンをおかずにしてご飯を食べるスタイルです。まずは普通にラーメンを味わい、途中からご飯も一緒に口に運びます。濃厚なスープや麺を、おかずのように口の中に含んでから、アツアツのご飯を加えるのがコツ。
例えば、豚骨ラーメンの場合なら、コッテリとしたスープと細麺を レンゲですくって口に運び、次にご飯をパクリ。するとスープの旨味がご飯に絡みつき、まろやかな味わいが広がります。麺のコシとご飯のモチモチ感との相性も抜群です。
醤油ラーメンなら、醤油ダレが効いたスープとほんのり麗香するバラチャーシューを一緒に食べ、次にご飯を。風味豊かなスープがご飯に染み渡り、まさに至福の味わいです。チャーシューの甘みとご飯の組み合わせは、まるで焼豚丼のようなおいしさです。
味噌ラーメンの場合は、濃厚な味噌スープをご飯にかけて、まぜまぜして食べるのも美味。まるで味噌煮込みうどんのような味わいで、体の芯から温まります。トッピングのコーンやバターとも相性抜群です。
このように、ラーメンの味わいを引き立て役にしながら、ご飯と一緒に食べることで、また違った美味しさが生まれます。麺の種類や味のジャンルを問わず、ラーメンライスは万能な食べ方だと言えるでしょう。
ラーメンのスープにご飯を入れるアレンジ方法
もう一つの食べ方が、残ったスープの中にご飯を入れて、雑炊やおじや風にする方法です。豚骨や味噌など、コクのあるスープなら、ご飯を加えてよく混ぜることで、スープの旨味がご飯に絡んで美味しいですよ。ちょっとリッチな〆の一品になります。
豚骨ラーメンなら、豚の旨味がたっぷり溶け込んだ白濁スープに、ご飯を投入。お玉でよくかき混ぜれば、トロッとした食感のおじやの完成です。トッピングの海苔を刻んで散らせば、風味もアップ。
醤油ラーメンの場合は、残り少なめのスープにご飯を加えて、茶漬け風に。サッパリとした醤油ダレの風味がご飯に移って、食べやすくなります。刻み海苔や白胡麻、刻みネギを散らすのがおすすめ。
味噌ラーメンなら、味噌の香ばしさが引き立つ雑炊に。残ったスープを鍋に移し、そこにご飯を加えて火にかけます。とろみが出てきたら溶き卵を回し入れれば、味噌風味の中華がゆのできあがりです。
他にも、残ったスープににんにくとブラックペッパーを効かせてガーリックライス風の雑炊にしたり、海苔にスープを含ませて豆板醤を塗り、ご飯を巻いて食べたり…アイデア次第でいろいろなアレンジが楽しめそうです。
ラーメンにご飯入れるのは下品?マナーに注意
確かに、ラーメンにご飯を入れてかき混ぜながら食べる姿は、ちょっと下品に見えるかもしれません。でも、ラーメンの食べ方に正解はないので、自分の好みで楽しむのがいちばん大切です。とはいえ、ラーメン屋さんでご飯を食べる時は、マナーにも気を付けたいところ。ご飯を入れる時にスープが飛び散らないよう、音を立てすぎないよう、周りのお客さんへの配慮は大切です。
また、店主が提供する味わいを大事にし、料理に感謝の気持ちを持って味わうのが、日本の食文化におけるマナーでもあります。
せっかくの美味しいラーメンを、自分勝手な食べ方で台無しにしてしまっては勿体ないですからね。店主の想いを受け取りながら、丁寧に味わうのがベストだと言えるでしょう。
栄養バランスに気を付けて上手に食べよう
ラーメンライスを楽しむ上での注意点をお伝えしておきます。それは、栄養バランスを考えることの大切さです。
ラーメンとご飯の組み合わせは炭水化物のダブル摂取になってしまうので、栄養バランスには注意が必要です。野菜のトッピングや味玉など、バランスを取る工夫をしたり、食後に軽く運動したりするのもおすすめですよ。
たとえば、以下のようなメニューを選ぶと、栄養バランスがよくなります。
- ほうれん草、もやし、キャベツなど野菜の多いラーメン
- 海苔、卵、ネギなどビタミン、ミネラル豊富なトッピング
- 脂肪分の少ないあっさり系のスープを選ぶ
また、ラーメンライスを食べた後は、以下のような工夫で脂肪の吸収を抑え、エネルギーを消費しましょう。
- 食後のデザートは控えめに
- 食後すぐに横にならず、20〜30分は軽く体を動かす
- 食後2時間以内にウォーキングやストレッチをする
- 食事の量を調整して、1日のエネルギーバランスを取る
つまり、ラーメンライスを楽しむコツは、「適量を気持ちよく味わう」こと。大盛りや替え玉に頼らず、満足感を得られる量を見極めることが大切ですね。そして、トッピングやスープの選び方、食後の過ごし方にも気を配ることで、健康的においしくラーメンライスを堪能できるはずです。
ラーメンにご飯を入れる?至福の食べ方ガイドの総括
ラーメンにご飯を合わせるひと手間で、新たな美味しさや満足感が得られるのが「ラーメンライス」の魅力です。王道のおかずスタイルから、アレンジ雑炊まで、自分好みの組み合わせを見つけてくださいね。
でも、ラーメンライスを楽しむ時は、店内でのマナーを忘れずに。周りのお客さんへの配慮を大切にしつつ、店主の想いがこもった一杯を、心ゆくまで味わいましょう。そして、栄養バランスに気を付けることで、罪悪感なく、おいしく完食できるはずです。